2022-09-08

2022年 東部部会 第5回 研究報告会の開催報告

日本中小企業学会東部部会の第5回研究報告会は、オンライン会議システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。 

■日時 2022819日(木) 16:0017:00 

■実施方法:Zoomによるオンライン報告

■参加者:20

■【研究報告1】

報告者:松井雄史(日本政策金融公庫 総合研究所)

テーマ:「小型衛星開発による地域経済活性化の可能性~福井と九州の事例から~」

司会:堀 潔(桜美林大学)

報告概要:

日本では、地域経済活性化の手段として航空宇宙産業への参入を図る地方自治体や公的支援機関がみられるが、中小企業が実際に航空宇宙産業に参入した例は多くない。こうした問題意識のもと、同じ航空宇宙産業のなかで、コンステレーションビジネスへの期待を背景に急成長している小型衛星の開発・製造と航空機産業を比較しつつ、小型衛星産業による地域経済活性化の可能性が報告された。報告では、福井県と九州の4社の事例から、小型衛星の開発・製造には航空機産業と異なり規制や独特の業界慣行はなく、衛星製造の経験がない中小企業でも参入可能なこと、参入した中小企業は技術力の向上や他産業からの受注が見込まれること、小型衛星に参入した中小企業の存在が、地域に新たなサービスをもたらすことが示された。報告後の質疑応答では、小型衛星産業の市場規模、コンステレーションビジネスにおける中小企業の役割、地域活性化についての自治体の見解、「産業集積」概念との関係などが議論された。

     


■日時 2022819日(金) 18:0018:55 

■実施方法:Zoomによるオンライン報告

■参加者:18

■【研究報告2】

 報告者:鈴木正明(日本大学)

 テーマ:「反平等志向的規範は起業活動を活発にするのか」

 司会:堀 潔(桜美林大学)

 報告概要:

近年、高度成長期に浸透した平等志向に対する疑義が呈されているとされる。本報告では、生活水準についての反平等志向的な価値観や規範と起業活動との関係に関する分析が議論された。分析に用いたデータは主としてグローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)である。主な分析結果は、①反平等志向的な価値観は起業活動への従事を促すこと、②地域の規範はこのような価値観を有する個人の起業活動に従事する確率をさらに高めること、③このような関係がみられるのは生活の糧を得るために行われる生計確立型の起業活動に限定されること、である。生計確立型の多くは、イノベーションや雇用の創出など起業活動に期待される経済的役割を果たさないとみられる。さらに、生計確立型は廃業の可能性も高いかもしれない。とすれば、起業活動に伴うコスト(廃業コストを含む)がメリットを上回ることもありうる。ここからは、経済全体としてみた場合、反平等志向的な規範の強まりによって起業活動が活発化することは必ずしも歓迎されないという含意が導かれる。報告後の質疑応答では、反平等志向に関する概念や変数の設定や起業活動の分類などについて議論が行われた。

 


2022-08-19

2022年 東部部会 第4回 研究報告会の開催報告

日本中小企業学会東部部会の第4回研究報告会は、オンライン会議システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。

 ■日時 2022811日(木) 18:0018:55 

■実施方法:Zoomによるオンライン報告

■参加者:23

■【研究報告1】

報告者:額田春華(日本女子大学)

テーマ:「生活に関わる社会的課題解決に取り組む女性企業家たち」

司会:堀 潔(桜美林大学)

報告内容:

起業に関するテキスト等で描かれている起業家と現実の女性起業家とのギャップが感じられる。こうした問題意識に基づき、ソーシャルビジネスやコミュニティビジネスの理論的知見を活用しつつ、生活に関わる社会的課題解決に取り組む女性企業家の分析に関する報告が行われた。女性起業家、ソーシャル・アントレプレナーシップとソーシャル・イノベーション、ソーシャルキャピタル等に関する先行研究が整理されたうえで、事業型NPOのケースを踏まえつつ、社会志向型企業の事例分析のフレームワークが提示された。フレームワークでは、ビジョン有効性、経済性、企業家とスタッフの幸福度を評価の視点として、「公式・非公式の制度的支援」や「地域資源・地域の慣習や常識」の役割が重視される。そのうえで、四つの事例の概要と具体的な分析のポイントが紹介された。報告後の質疑応答では、社会性の具体的内容、地域の範囲の捉え方、非公式の支援の具体的内容などが議論された。


■日時 2022811日(木) 17:0018:00 

■実施方法:Zoomによるオンライン報告

■参加者:21

■【研究報告2】

報告者:江口政宏(商工総合研究所)

テーマ:「中小企業のデジタルトランスフォーメーション」

司会:堀 潔(桜美林大学)

報告内容:

 DXに未着手という中小企業は少なくない。こうした現状を踏まえ、IT関連の経営資源に制約があるなか、中小企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めていくための手順や留意点、推進方法について報告された。報告の背景には、企業規模や組織構造に合わせて中小企業に適したDXがあるという問題意識がある。

DX推進の前提として、①人材が十分ではない状況や、②すでに使っている既存の開発システムの取り扱いを考慮する必要の2点が指摘された後、「目的と使用ツール」「推進方法」「効果」という三つの観点から2社の事例が整理されるとともに、中小企業のデジタル化の状況に対するシステム開発業者の見方が紹介された。分析の結果、①超短期、短期の対応(市販のシステムの活用、クラウドサービスの活用、DXのビジョンの絞り込み)、②経営者の役割(改善事項の明示等)、③(経営者のITリテラシーが高くない場合など)良質なITベンダーの活用の重要性、という三つのDX推進ポイントが示唆された。報告後の質疑応答では、事例企業の位置づけや評価、IT経営とDXの違い、ITベンダーの役割などが議論された。



2022-08-10

2022年 東部部会 第3回 研究報告会の開催報告

日本中小企業学会東部部会の第3回研究報告会は、オンライン会議システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。

 ■日時 202288日(月) 17:0017:55 

■実施方法:Zoomによるオンライン報告

■参加者:23

■【研究報告】

 報告者:吉原元子(山形大学)

 テーマ:「産地中小企業の「内製か外注か」選択における決定要因」

 司会:堀 潔(桜美林大学)

 報告内容:

産地中小企業の「内製か外注か」の選択における決定要因に関する研究成果が報告された。先行研究では、機械工業集積における取引関係の広域化(地域外への発注の増加)が産業集積全体に影響を与えることが指摘されてきた。地場産業についても、需要の縮小などによって社会的分業の機能が弱りつつあり、製品開発や生産のために必要な工程が立地する産地内で利用できなくなることも十分考えられる。

本報告では、山梨県の郡内産地において、オーガニックコットンを素材とする製品開発に取り組んできた企業が、立地する集積内で利用できない工程を他の産地の企業に外注する動きが報告された。内製か外注かについては取引費用経済学が多くの知見を提示してきたが、事例企業の分析を通じて外注の選択要因として企業の小規模性(設備負担の大きさ)、経営の自律性(取引条件のコントロール可能性)、外部連携の可能性(産地外にも繊維産地は数多い)が指摘された。そのうえで繊維産地間の相互依存関係の拡大を通じて繊維産地が完結型から拡散型に変容する可能性が示唆された。質疑応答では、事例企業の位置づけや各産地が技術技能等の独自性を維持することの重要性などが議論された。




 ■日時 202288日(月) 18:0018:50 

 ■実施方法:Zoomによるオンライン報告

 ■参加者:23

 ■【研究報告2】

  報告者:松下幸生(千葉商科大学)

  テーマ:「中小の部品・製品メーカーにおける劣位性―外注取引関係にある注文生産を

      している企業に対する資源の依存性―」

  司会:堀 潔(桜美林大学)

  報告内容:

 「外注取引関係にある注文生産をしている中小製造企業」の分析における、J.Pfeffer and G.R.Salancikによる、資源の依存性に関する三つの要因理論の妥当性が検討された。三つの要因とは、資源の重要性、資源配分と使用に関する裁量、資源管理の集中である。報告では、組織間関係と「問題性」「効率性」との関係や階層性(「階層化された競争」)などの議論が紹介された後、三つの要因から導出された具体的な観点に基づき、先行研究が整理された。その結果、「外注取引関係にある注文生産」をしている企業についても資源の依存性に関する3つの要因によって解釈できること、発注側企業は発注先企業への依存性を高める状況に対応して逆に発注先企業に対する依存性を低く抑える組織間関係を築いてきたこと(発注先企業同士の過度競争を利用できる仕組みを通じて抑制する行動を講じてきたこと)が指摘された。

 



2022-07-23

2022年 第3~5回の東部部会開催のご案内

 日本中小企業学会   東部部会会員各位

 東部部会事務局です。東部部会研究報告会をオンライン(zoom)で開催します。詳細は次ページ以降のプログラムをご参照ください。なお、報告資料については報告当日までにフォルダ-(別途、メールで配信済み)共有される予定です。

 会員の皆さまの積極的な参加を期待いたします。  

 Zoom 利用に関する注意事項)

1.     参加に必要な Zoom アドレスについては、プログラムをご参照ください。

2.     Zoom へのご入室後、参加者名の登録(フルネーム、大学・組織名)をお願いします。

  登録方法:Zoom 画面にある「参加者」のトップにお名前が表示され、その「詳細」

  からご編集ください。

3.     Zoom へのご入室後、原則としてマイクの設定をミュートにしてください。

4.     個人での録画、録音、コピーはご遠慮ください。

 

日本中小企業学会   東部部会事務局

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

         潔(副会長:桜美林大学)

       学園  明(学)

      幹事:帝太郎(幹

   

  東部部会事務局  E-mail: jasbs.east.14@gmail.com

  (東部部会事務局宛の連絡やお問い合わせにご利用ください)

  日本中小企業学会ウェブサイト:https://jasbs.jp/

  東部部会ブログ:https://jasbs14east.blogspot.com/

                                               


研究報告会のプログラム


2022 東部部会 3 回研究報告会の開催

(1) 日時2022 8 8 日(月)17:0019:00

(2) ホスト・司会:堀   潔(桜美林大学)

(3) Zoom のURL等   (別途、メールで配信済み)

(4) 報告者等

 第1報告

報告者:吉原 元子(山形大学)

テー業の「内おけ因」

 第2報告

報告者:松下 (千葉商科大学)

テー・製品メ

産をしている企業に対する資源の依存

 

2022 東部部会 4 回研究報告会の開催

(1)    日時2022 8 11 日(木)17:0019:00

(2)    ホスト・司会:堀   潔(桜美林大学)

(3)    Zoom のURL等 (別途、メールで配信済み)

(4)    報告者等

 第1報告

報告者:江口 政宏(商工総合研究所)

テーデジタルション」

 第2報告

報告者:額田 春華(日本女子大学)

テーる社会的女性業家

育成に関する一考察」

 

2022 東部部会 5 回研究報告会の開催

(1) 日時2022 8 19 日(金)16:0018:00この日のみ開催時間帯が異なります

(2) ホスト・司会:堀   潔(桜美林大学)

(3) Zoom のURL等 (別途、メールで配信済み)

(4) 報告者等

 第1報告

報告者:松井 雄史(日本政策金融公庫総合研究所)

テー発による能性から

 第2報告

報告者:鈴木 正明(日本大学)

テー的な規範する?」


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         潔(副会長:桜美林大学)

       学園  明(

      幹事:帝太郎(幹

  

  東部部会事務局  E-mail: jasbs.east.14@gmail.com

  (東部部会事務局宛の連絡やお問い合わせにご利用ください)

  日本中小企業学会ウェブサイト:http://www.jasbs.jp/

  東部部会ブログ:https://jasbs14east.blogspot.com/