日本中小企業学会東部部会の第1回オンライン研究報告会は、オンライン会議システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。
■実施方法:Zoomによるオンライン報告
■参加者:24名
■【研究報告】
報告者:山本聡(東洋大学)
テーマ:「個人的企業家志向性とワーク・パフォーマンス」
司会:堀 潔(桜美林大学)
報告内容:
企業のパフォーマンスと企業家的志向性(EO)との関係を分析した先行研究は多い。ただし、近年、企業が従業員で構成されていることから、個人的企業家志向性(IEO)が注目されている。本報告では個人のパフォーマンスとIEOと関係が報告された。報告では、ある製造業企業における人事評価(ワーク・パフォーマンス)と従業員に対するアンケートデータに基づき行われた実証分析の結果が発表された。主な分析結果は、IEOとワーク・パフォーマンスとの間には有意な関係がみられないこと、しかし男女に分けてみると男性の場合正の相関、女性の場合には負の相関が見出せるというものである。つまり男女によってIEOの効果は異なっており、ジェンダー・ギャップが存在している。同時に、職務葛藤はワーク・パフォーマンスの上昇、情動葛藤は低下につながることも報告された。報告後の質疑応答では、海外におけるEO研究との関連、概念や指標の妥当性、年齢等との関係などが活発に議論された。
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