日本中小企業学会東部部会の第2回オンライン研究報告会は、オンライン会議
システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。
■日時 2020年7月6日(月) 17:00~18:00
■実施方法:Zoomによるオンライン報告
■参加者:20名
■【研究報告】
報告者: 高野 佳佑(筑波大学(院))、岡室博之(一橋大学)
テーマ:Place-basedな中小企業金融政策の原点:終戦期大阪の近代化資金融資の事例
ホスト・司会:堀 潔(桜美林大学)
報告内容:
1950年代に大阪府において実施された設備近代化融資制度の効果を定量的に検証した結果が報告された。この制度は、資金借入制約による設備投資不足に起因する低生産性を改善することを目的に国の制度に先行して実施されたものである。分析では、2時点パネルデータを用いた、差の差分法(difference-in-difference)による効果測定が行われた。その結果、労働生産性を向上する効果はみられなかったものの、売上高・従業員数に対して有意な正の効果が示された。また、売上高の上昇効果は旧・大阪砲兵工廠周辺の効果で特に大きく、同一都道府県内でも地域によって政策効果が異なりうるという示唆が導かれた。
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