日本中小企業学会東部部会の第3回オンライン研究報告会は、オンライン会議システム「Zoom」を利用して開催され、活発な議論が展開されました。
■日時 2021年8月19日(木)13:00~14:10
■実施方法:Zoomによるオンライン報告
■参加者:24名
■【研究報告】
報告者:黒澤 佳子(法政大学(院))
テーマ:「女性へ事業承継した中小企業の継承後の成長要因」
ホスト・司会:遠山恭司(立教大学)
報告内容:
女性への事業承継は近年増加していることを背景として、女性に事業承継した企業の承継後の成長要因について報告された。先行研究では、女性後継者の特徴として、準備期間が十分にとれておらず、企業経営の経験がないことが指摘されている。報告では、これらの特徴を踏まえ、前経営者の影響力や慣性への対応や、自社に対する客観的な視点の活用という観点から、製造業企業の女性後継者3人へのヒアリングの結果が分析された。分析の結果、女性後継者は、自社を客観的に捉え前経営者とは異なるアプローチをとっていること、自社の強みや「女性の視点」を生かした新事業を展開していること、前経営者がイノベーションの阻害要因ではなく経営経験の不足を補う役割を果たしていることなどが明らかにされた。報告後の質疑応答では、女性特有の認知を生み出す要因や男性後継者の違い、経営者として既存組織に入っていく際の男女の違いなどについて質疑応答がなされた。
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